2012年4月24日火曜日

拾われる才能

みなさま、まいどおなじみ、落とし物の女王でございます。
もしもこの世に遺失物コンテストがあるならば
「名刺入れ(&ときどき財布も)部門」で堂々優勝すること間違いなし。
絶対の自信あり。他の追随を許さず。
何しろ、どうでもいいものは決して落としません。
さまざまな荷物を抱えながら、無意識にして見事なまでのセグメント。
これをひとつの才能と言わずして何と言うのだろう。

数年前、仕事で南米に行った際、
経由のロサンゼルス空港で名刺入れを落とした。
上着はむろん靴まで脱いでの身体検査で落としたのだ。
帰国後、現地の警察からメールが来て、預かっているという。
かなり使い古した名刺入れだったので、
それ自体は別にもういらない、とも思っていたのだが、
どういうわけか、その中に運転免許証も
入れてしまったようで、なんとしてでも返してもらう必要があった。
結果、フェデックスで輸送され、5000円近くの出費。
開いてみたら、中にあったのは運転免許証ではなく、
パスポート更新用に撮った顔写真の余りだった・・・。

やはり数年前、フランスへ出張の際、
小雨の早朝、家を出て、片手にカサ、片手にスーツケースで駅まで歩いた。
空港まではとなり駅から直行バスに乗る。
しかし、ひと駅分電車に乗るのがしんどくなりタクシーに乗った。
そこで、お財布がないことに気づく。
タクシーに乗ったまま家に戻ると、今度は鍵もない。
は? どういうことだ?
とりあえず上階の大家さんに鍵を開けてもらい入る。
お財布は、ない。時間もそろそろ、ない。
クレジットカード1枚を取って、再びタクシーへ。
車窓から歩道に目を凝らすと、コンビニの前でキラリと光る鍵を発見!
もしやと思い、コンビニに入ってお財布のことを聞くと、
ちょうどレジ前にいたカップルが、今、交番に届けたという。
おそらくコンビニの外付け防犯カメラには、
ハーフコートのポケットから、鍵と財布を落としながら
横切る私が映っていただろう。
まったく気づかない、これも何か才能のような気がするが、
この時の教訓から、海外に行く時はタクシーを家に呼ぶ、
大事な物はポケットに入れない、と決めました。

さて、本日は渋谷ヒカリエのメディア向け公開日だったので
見に行ってきました。何人もの方たちと名刺交換するうちに、
いちいちバッグにしまうのが面倒になり、
とうとう禁断のポケットへ入れてしまったのであります。

渋谷ヒカリエを出て、次の訪問先にて、
名刺入れがないことに気づく。
またやってしまった。あれほどポケットには触れるな、
ポケットは恐ろしいやつだ、ポケットって思っているより浅いんだぞ、
と肝に命じたはずなのに。

とりあえず渋谷ヒカリエへ電話してみようとケータイを取り出すと
見知らぬ番号からメッセージが。
「貴女の名刺入れを拾いました、郵便で送ります」

栄えある名刺入れ部門優勝の他に、
特別賞としてパーカー賞もあることを
今、思い出した。このパーカーは過去2回、
別々の場所で落とし、いずれも歩道のポールに干されてあった。

落とし物クイーンは、拾われるクイーンでもある。


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