2015年2月22日日曜日

なぜドアを開けたんだろう

先週の関西出張から、今週は栃木の蔵元へ日本酒造りの取材で2泊。
金曜は日帰りで札幌のフレンチ取材、と慌ただしく寒いところばかり巡っている。
が、栃木では近くに温泉があったため、立ち寄り湯を堪能できた。
1泊目に行ったのは喜連川(きつれがわ)温泉と言い、
日本三大美肌の湯らしい。知らんかった。
2泊目は喜連川早乙女(そうとめ)温泉で、すぐ近くだが源泉は違う。
なるほど、こっちは硫黄の匂いが強く、しょっぱい。
いずれの夜も、温泉に来ている人は地元のお年寄りばかりで、
その中においては、私はまだピチピチ娘と言えまいか。
だいたいおばあさんは2つのタイプに分けられる。
たっぷり脂ののったツルツルの広い背中を見せて、
岩風呂の縁にどっかりと座ってほてりを冷ましているトド系か、
湯けむりの中、痩せた肩を浸け、シワシワの赤ら顔だけ出している小柄なニホンザル系か。
私はどんなバアさんになるのだろうかなあ。

洗面所にはこんな張り紙があった。


ここでは綿棒が大変貴重な品であるらしい。


昨日からは、大量に溜まっている原稿書き&レシピ書きをスタートさせた。
来月の締め切りまで、1分の無駄も許されない(はずだ)。
ひと昔前の漫画やドラマに出てくるような「書類の山」なぞはなくて、
すべてはこのパソコンに入っているというか入れていくわけだが、
イメージ的には、目の前にエベレストだかキリマンジャロだかが間違いなくそびえている。
そんな折、インターフォンが鳴った。
モニターには見知らぬ男。
基本的に、いつもの新聞の集金と宅配便の人以外は応対しないことにしている。
なのにぃ〜なーぜー私は出たのか? (←若者たちのメロディで)
はい、そうです、某⚪︎⚪︎Kです。
断っておきますが、私は受信料は支払っておりますよ。
BSの受信について契約の変更がありましてどうのこうのと
今ひとつ要領を得ない説明なのだが(そこがまた向こうのテクだろう)、
ピシャリと切ることがなぜかできず。
子ヤギの私はとうとうドアを開けてしまいました。
お兄さんは、お笑いのインパルスの板倉あたりが演じる、
なんかこう、控えめで優しそうな、それでいてイラッとさせる態度で、
(これこれなんですよぉ〜と言うたびに両膝を深く曲げたり、
上体を横に曲げたりするかわいぶりアクション等)
いかに自分は怪しい人間ではないですよ〜な話からスタートし、
あとこれで最後です、と言いながら立て続けに説明していく。
気づけばサインさせられていた。
このマンションはオーナーがケーブルを引いてBSが見られる状態なので、
観る観ないに関わらず衛星契約となる、1カ月につき、
プラス970円も払わないといけないんだとさ。高い!!
「これで本当に最後なんですが、この後、お客様のおうちに電話がかかってきます。
契約のお礼と、私の対応がどうであったかをお答えいただく30秒程度の電話なのですが、
ご面倒でしょうから、今、この場で私から電話をかけてしまいますので、ちょっとだけ
お願いします。できましたら、悪い評価はしないでいただけたらありがたいのですが」
それまでは言われるがまま、気の抜けたような私であったが、
ここに来て、フッと目が覚めた。
「はぁ? お断りしますっ!」
それってアンケートでしょう? 任意であり、強制されるものじゃないだろうよ。
ましてや、なんで今ここでインパルスが電話して私に代わるのさ?
あなたの態度がいい悪いとかじゃなく、そんなシステムが解せないと伝えてくれ、
と言ったら、ものすごく困った顔をして、そこをなんとか〜としつこく食い下がってきた。
絶対嫌だと言ってドアを閉め、その後、
早速家に2回電話がかかってきたけれど、あたしゃ出ませんからね。

まあしかし、そんなところで突っぱねても、
すでに契約してしまい、向こうにとっちゃ痛くもかゆくもないのだ。
忙しくてテレビ観ている時間なんてないのにヨー。



2015年2月11日水曜日

関西出張3〜5日

関西出張3日目
京都をチェックアウトし、
→大阪の「大庵」→芦屋の「メゾン・ド・ジル」→大阪の「ユニッソン・デ・クール」、
そして4日目
再び芦屋へ行って「京料理 たか木」、
その後、京都に戻るという、大阪⇄芦屋いったりきたり。
すでに疲れが出てきたか、ブログに載せるための店外観写真をほとんど撮り忘れた。


こちらは「京料理 たか木」。
さすがは芦屋、行く道中、前も後ろもベンツ多し。



この日のおやつだけは撮っていた。
ル・シュクレ・クールのパンいろいろ。




そして本日、最終日の5日目は、朝8時前に京都の「木乃婦」入り。





外は雪が舞っていてすごく寒かったが、
また、前日の芦屋でも同様に舞っていたのだけれど、
格子窓から見る雪の京都は、
なかなかロマンチックでええですなあ。

午後は名古屋に寄り、ホテル1軒で取材。
今回の出張では連続9店の取材でなかなかハードでした。
掲載する媒体についてはまだお知らせできず、すみません。

行きは新幹線で、帰りはカメラマンの車で東京に戻ってきたのだが、
ワタシ、ものすごく久しぶりに東名高速にのったということに気づいた。
もちろん新東名も初めてである。
そこで、何が驚いたって、パーキングエリアのトイレのすんばらしさ。
思わず写真に撮ってしまった(誰もいませんでした)。


私の知っているPAのトイレとはまるで違う。
寒くない室内、まったく臭いのしない清潔ピカピカ、
パウダールームも別に完備。
トイレ前の屋外の分別ゴミ箱もおしゃれというかいい感じだったので、
思わず「ゴミもすごい!!!」と声に出して言った。
興奮して「箱」をつけ忘れた。
そばにいる(はずの)カメラマンに向かって言ったのだが、
彼はそこにいなかった。
たまたまゴミを出しにきた女性が、私をかなり怪しんで見ている。
そりゃそうだろう、一人で「ゴミもすごい!!!」って、
何のことやらわからんよな。



2015年2月7日土曜日

関西出張1〜2日目

昨日から仕事で京都に来ております。
久しぶりの京都、ちょっとは寺社・仏閣拝観なぞ楽しみたいところだが、
撮影ががっつり入っていてまったく見る暇なし(涙)。
ざっくりな写真で手抜きさせてもらいます。


取材1軒目「菊乃井」。




 初夜のお菓子(語弊があるな)。







以上、すべて2軒目取材「祇園さゝ木」にて。




取材先とは関係がない店のはり紙。「慣れるまで」の格差が切ない。




合間に寄った、自家焙煎珈琲と本と音楽の店「HiFi Cafe」。
ネルドリップでじっくりいれる方式のため、多少時間がかかるが、
藤岡弘、ほどではない。






取材3軒目「リョウリヤ  ステファン・パンテル」。





今夜のお菓子。


泊まっているビジネスホテルには大浴場がある。
初日の昨夜、お風呂から出て着替えようとしていたら、
となりで先に着替えていた、おそらく20代だけれどもおばさん顔の女子が
「すみません、ちょっとのぼせたのか気分が悪くなってしまって・・・
  ドリンクを買いたいんですが、お金を貸してもらえませんか?
  すみません、後ですぐに返しますので・・・」
と言う。
私も風呂あがりに買おうと思っていたため、ちょうど200円持っていた。
「大丈夫?」と慌てて小銭を渡し、「そこに座ったほうがいいよ」などと世話を焼いた。
彼女は目の前にある自販機でポカリスエットを買い、
マッサージチェアに座ってしばらくぼんやりしていた。
私が着替え終わる頃、彼女は立ち上がり、
「どうもありがとうございました」
と言った。
もう返す気はないらしい。
・・・・・あまりに具合悪くてそこまで考え及ばずだったと思うことにしよう。
水道の水を飲むという手があることも浮かばなかったのだと思うことにしようじゃないか。