2014年7月25日金曜日

フレンチトーストとお好み焼き

世の中の子供たちは夏休みに入ったこの頃。
私の朝の日課は、庭のブルーベリーを10粒程摘んで
ヨーグルトに入れて食べることである。
春に購入したブルーベリーの木 ↓ が、実ったのだ。
(秋だと言われていたがやっぱり夏じゃんか)

http://yumikowatanabe.blogspot.jp/2014/04/2014.html

市販に比べると小粒ではあるのだけれど、ちゃんと甘い。



気分は優雅な軽井沢の別荘ってな感じだが、
蚊に刺されるんである。
今朝も足首周辺を数カ所一気に攻められた。
(庭には虫除けグッズを置いているが効果なし)
O型・デブ・汗かき・高体温の人が蚊に刺されやすいと聞く。
しかし、A型・ガリガリ・汗かかないタイプの子供だった頃から
私はよく刺される。
今朝、刺された直後、薬を塗ろうと足に近づけたら、
まだ蚊がジュルジュル〜とすすっている最中だと気づき、
慌てて叩いたらべっとり血がついた。
自分の血だろうけれど、気色悪い。
私の場合、おそらく、蚊にやられていることに気づかない鈍さが
刺されやすさの原因なのだな。あるいは太ったからか。
ちなみに、蚊を見つけたら叩くのではなく、
手で風圧をかけて包み込むように覆うと、蚊は一瞬気絶するらしい、
そのスキにティッシュでつまむなりすれば汚れずに済むのだそうだ。
とはいえ、屋外ではそうもしていられんので、
虫除けスプレーをして出るしかない。
ブルーベリー摘みも一苦労であるな。


朝食、ベリー、といえば、
このところのパンケーキやフレンチトーストのオサレ朝食ブーム。
たっぷりのベリー類による化粧の施しがポイントなのだろう。
夏休み、フレンチトースト、というキーワードにすると、私には思い出がある。
小学5年の夏休み、私は自由研究の課題を「料理」にした。
2学期が始まり、各自が研究発表をする日。
私はフレンチトーストとミルクセーキをみんなの前で実演した。
その2品を選んだのは、海外の薫りのする、オサレな料理を披露したかったのだろう。
(注/オロナミンC使用のオロナミンセーキではない)
人前で解説しながら料理を作るのは難しい。
出来はそこそこという感じで満足のいくものではなかったと思う。

私の他にもう一人、料理を課題にした子がいた。
八百屋の娘で、小5にしてすでに子だくさんのおかみさんのような貫禄がある子だった。
彼女はお好み焼きを作った。
付け焼き刃ではない、こなれた手つきだった。
そして最も衝撃だったのは、トッピングに砕いたポテトチップスを加えたことだ。
私のフレンチトーストは、どこかのレシピ本をただ真似て作ったものである。
もちろんブルーベリーなんぞは当時存在せず、プレーンなタイプだ。
彼女のお好み焼きのその斬新さ、オリジナリティに私は圧倒された。
別に勝敗を競うものではなかったが、たまたま二人だけということもあり、
私の中では完全に白旗をふっていた。

元々、親しい友達ではなかったが、
彼女は中学に上がると、不良仲間に囲まれた女番長のような存在になり、
近寄りがたかった。
その後の行方は知らない。
本当の子だくさんの母となって、
オリジナルのお好み焼きを焼いているだろうか。





2014年7月17日木曜日

めぐり逢わせのお弁当






インド映画『めぐり逢わせのお弁当』試写会に行ってきました。

以前に行った試写会も、やはりインド映画でお弁当をテーマにしたものだったけれど、
↓ 

http://yumikowatanabe.blogspot.jp/2013/05/blog-post_25.html


スタンリー〜は子供たちのお弁当物語であるのに対し、
今回の映画は大人の男女の物語である。


http://www.lunchbox-movie.jp

これ、なかなかおもしろかった。
あらすじはHPをご覧いただければだいたいご想像つくと思う。
夫が冷たく、孤独を抱えている30代くらいの主婦。
妻を亡くし、早期定年退職を前にした孤独なサラリーマン(経理担当)の男。
誤配送された弁当を介して手紙をやりとりするようになる。

映画のパンフや告知ビデオ等では
「誤配送の確率はたったの600万個にひとつ」をキャッチフレーズに
奇跡の出会いを強調しているけれど、そこははっきり言ってどうでもいい。
むしろそこを強調されると、現実にはあり得ないんじゃんと興ざめする。

単に男女の密やかな恋愛沙汰、情事の物語というのではない。
手紙をやりとりするなかで、より一層、孤独な自分を見つめ直すようになる。
それがいいのだ。
例えば、いよいよ実際に会おうとなった時、
男は自分の加齢臭にふと気づき、会うのをためらう。
待ち合わせのランチの店には行くのだが、
ソワソワとして男を待つ、まだ若く美しい主婦を遠くから見て、声をかけずに終わる。

意を決して店にでかけるまで、
主婦が映る場面のほとんどは、キッチンで料理をしているか、
洗濯機の前で夫の洗濯物の匂いをかいで浮気を確信しているか、
夫と互いに背を向けて寝るベッドの上か、
ダイニングテーブルで手紙を見ているか、だ。

一方、男のほうは、会社のデスクか、昼飯を食べるテーブルか、
通勤の満員電車、そして一人暮らしのマンションでタバコを吸うベランダ。

その小さな世界で、メールと異なり1日1通しかやりとりのできない手紙に
書かれた言葉を反芻するようにして、これまでの人生とこれからや、
自分の性格について考える。
いろんなことを、変えてしまいたいような、でも変えられないような。

そうした心境を丁寧に描いているのが良かったのと。
料理も興味深い。個別に入れたおかずをタワー式にセットするお弁当箱。
食べる時は1枚のプレートにおかず各種を取り出して混ぜながら食べるのが、
いかにもインドらしい。
『SPICE CAFEのスパイス料理』にも載せているチャパティ、
これをガスコンロに直置きしてプクーッと焼くシーンがある。
私は本のレシピを全品試作した際、ほとんどが問題なくできたのだが、
このチャパティ(とインド式フライドオニオン)だけは、
なんとか及第点か?という感じで、納得のゆくものはできなかった。
映画では、真ん中が見事に膨らんでいたが、
私が作るとどうもイマイチなのだ(忘れていた悔しさ再び。また挑戦するぞ!)



2人以外にこの映画でいい味を出しているのが、
主婦が住むマンションの上階に住んでいるおばさんと、
男の部下(退職した後を引き継ぐ若者)だ。
おばさんはいつもキッチンの窓辺から聞こえる声だけで姿は見えない。
主婦が料理をしていると、その匂いで足りないスパイスを言い当て、
適当な量を鍋に入れようとすると、まるでそれを見透かすかのように、
正しい量をアドバイスしたり。
部下はドジでお調子者で、男が食べている弁当を分けてもらうなど厚かましく、
イラッとさせる存在なのだが、満員電車の中でアタッシュケースを開き、
そのケースの中で野菜をみじん切りにするとか、ちょいちょい笑わせてくれる。
男も最初は毛嫌いしているが、少しずつ心を許していくのである。


8月9日より、シネスイッチ銀座などで公開だそうです。




2014年7月3日木曜日

タマス・ウェルズ


先日お伝えした、『SPICE CAFEのスパイス料理』のイベント、
おかげさまでcookcoopのほうは申し込みが定員に達して
キャンセル待ちの状態だそうです。

http://cookcoopstudio.doorkeeper.jp/events/12804


代官山蔦屋のほうは、こんな感じでフェアのコーナーを設けていただきました。



こちらのイベントはまだ募集中だと思います。

http://tsite.jp/daikanyama/event/003931.html



と、表題とまったく関係のない宣伝をしたところで。

先日、タマス・ウェルズのライヴに行ってきました。
以前に行った↓ギジェルモ・リソットのライヴと同じ教会で行われる予定だったけれど、
 http://yumikowatanabe.blogspot.jp/2013/06/guillermo-rizzoto.html

周辺から騒音の苦情が出て、ここではもう音楽ライヴを行えなくなったらしい。
それで、結局、神谷町の光明寺というところになった。
キリストから仏教に改宗か。
(次はモスクか、とMCでタマスさんもゆーとりました)

本堂の仏像をバックにして(観客からすれば正面に見据え)、
彼&メンバー3人は靴下の状態で歌と演奏を行い、
観客も同様に靴を脱いでカーペットの上に直座り。
妙な世界観でございました。

あ、タマス・ウェルズって、ご存じですかね?
もっとメジャーになってもいいと思うのだけど。
生で聴いたのは初めてだったが、ホントにいい声だった。

http://republik.jp/archives/1406

とっても良かったのだけれど、後半、尻の痛さには参った。
座布団していないと、あんなにも痛いとは知らなんだ。
床ずれの恐ろしさを垣間見た気がした。
加えて、どういうわけかワタクシはタマスさんの立ち位置の目の前に座ってしまい、
ずっと下から見上げるという状態。
寺のライヴはまさに苦行なのでありました。

タマスさんは地味なチェックのシャツを着ていた。
バンドのメンバーの一人も同じくチェックのシャツで背中を丸めて暗かった。
メジャーになっていないのはこのあたりの華のなさが要因か。
ちなみに私もタマスさんと似たようなチェックのシャツを着ていた。
だから何だということはない。