2014年1月8日水曜日

銀杏の教え

1日に実家へ帰った時、母は茶碗蒸しに入れるための銀杏を電子レンジで加熱していた。
爆ぜやすいのはわかっているが、この日の銀杏は
新年祝いの中華街の爆竹か、はたまた西部警察の爆破シーンか、
周富徳も渡哲也もびっくりな、激しい爆発ぶり。
「電子レンジ壊れちゃうんじゃないのぉ?」と私。
直火で煎って塩振ったほうが旨いのになあ、とも思っていた。


片手分ほどの銀杏を分けてもらい持ち帰った。
酒の肴に食べようと、私もチンをした。
いつもは鉄の小さなフライパンで焼くのだが、
なぜだろう、何となく電子レンジにかけた。
電子レンジで加熱する場合には紙袋に入れるのが一番いいのだが、
なぜだろう、何となく耐熱容器に入れた。
すると、実家で見たのと同様のバイオレンス状態に。
取り消しボタンを押し、取り出してみると、
いくつかは火が入っていたが、まだ半分以上は変化なしだった。
再びオン。
すると、西部警察は火薬2倍のスペシャル版となり、
ドッカーンの後、パリーンときた。
パ、パリーンとはなんだ?
恐る恐るドアを開き、のぞき込む。
おーい、誰かいるかー?
暗闇の現場に踏み込むワタナベ刑事。
内部の天井についていた、
コイルを包むガラス管のようなものがバリバリに割れており、
銀杏の肉片が飛び散って張りついている、まさに惨劇の場。


首を引っ込め、とりあえずドアを閉め、
 〽 そして、僕は途方に暮れる〜♪ by 大沢誉志幸
と鼻歌で歌ってみる。
クールポコの「やっちまったなあ」ではないところがね、昭和のせつなさね。

肝心なことをまだ告白していない。
この電子レンジ、新品、買いたてホヤホヤ、
数回しか使っていなかったのでありまする。
それまでの電子レンジは11年使ってきた。
まだ壊れてはいなかったのだが、
かなりボロくなってパワーも弱くなっていたため、
(↓こんな出来事もあったため)
http://yumikowatanabe.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html

もう取り替えてもバチは当たらないのではないか、
ちょうど新年になるし、と思い購入、
今までのものは粗大ゴミで捨てたところ。
やはり、壊れていないものを捨てたバチが当たったんかな。


子供の頃から、いつだってそうだった。
取り返しのつかないミスは、たいてい、その直前にうっすらと
「ダメなんじゃないかなあ」「やっちゃうんじゃないかなあ」
という思いが脳裏をかすめるのだった。
それなのに、どういうわけか流してしまうというかやってしまう、そして失敗する。
わかっていて、なぜ学習できないのだ?

新年早々、銀杏大爆発で目が覚めた。
もう過ちは犯すまい。
「銀杏は電子レンジにかけない」と年頭の誓いをかたくたてました。

・・・いや、銀杏の教えはそういうことじゃないと思うんだが。


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