2013年2月10日日曜日

自分へのご褒美

「自分へのご褒美」って何を買いますか?
いつからこういう言葉が流布したのでしょうかね。
ようは、贅沢にお金を使う時の言い訳でしょ。
って言っちゃあ、身もフタもないざんすか。

私にとって、自分へのご褒美は何だろう。
例えば宝石や高級時計などの装飾品には興味がないし、
そもそもそんな高価な品を買える財力がないのと、
そこまで自分を褒められるようなビッグなことをしていない。
ビッグなことをして儲けた人は、
おそらく税金対策などでお金をどんどん使わなきゃ、という感覚で
高価なものを買うんじゃなかろうか。
毛皮とか別荘とか自家用ジェット機とか、島を丸ごと買うとか?
島といえばその昔、さだまさしが島を買った話題があったが、
あれは確か、ソロになって最初のヒット曲「雨やどり」の印税で買ったとか。
ああ、こんなベタな発想&昭和なニュースしか思い浮かばない、
貧乏人&昔人間な我が身が哀しい。

ようするに言いたいのは、金持ちが豪華なものを買うのは
自分へのご褒美とは違うだろうということだ。
あくまで庶民が、自分の労働や苦労に対して、ごくろーさんと
平常の自分の物差しからすると少しだけ背伸びするものを
自分のお金で購入する、それが自分へのご褒美ですよね。

女性だったら、エステ・ファッション・グルメが、ご褒美の代表科目だ。
つまり、美か美味。
一方、男の人はどんなご褒美があるのだろう?
パソコンとかカメラなどの機器?車?腕時計?高級ワイン?
ダメだ、この方面も私にはよくわからない(&昭和な発想)が、考えてみたら、
身近な男性で「自分へのご褒美にこれ買ったんだ」と言った人を見たことがない。
男の人は、そんな言い訳などせず、買えるお金があって買いたい欲望があるなら
黙って買うのかもしれない。
すると、女には、贅沢に対する何らかの罪悪感があるのか。
親や夫のお金を使って自分だけ贅沢するからというならまだしも、
自分で稼いだお金であっても、だ。どうしてだろうか。
しかし、言い訳するわりには、ご褒美のタイミングはけっこう頻繁だ。
罪の意識なんて本当はなくて、
気分を高めるための自己演出かもしれない。
収入が増えたからということではなく、
最近忙しい日々が続いたから、ストレスで疲れが溜まっているから、
ちょっとだけ潤いたい、気分転換したい、それがご褒美。
黙って買うよりも、ご褒美という名の熨斗だかリボンだかをつけて手にしたほうが
楽しみが倍になる、というような。
罪悪感のスパイスもあえて加えてみるSM感覚。
そういう感覚、男の人にはないだろうか?

私にとってのご褒美に話を戻そう。
私の場合、職業柄“美味しい”に出会う頻度が高く、
日頃からエンゲル係数が高いので
グルメがご褒美とは言えないかもしれない。
美容は確かにそうかもしれないが、もはや年齢的にいって
ご褒美レベルでは間に合わない、必要経費のような気もする。
(実際にはあんまり投資していないけど)



今日、この青いトラのマグが届き、さっそくコーヒーをいれて飲んでいる。
このマグは、イギリスのホーンジーというメーカーで、
1975年に作られたヴィンテージ。
いつもチェックする北欧系ヴィンテージを扱うサイトで出ており、
美しい青色と、カワイイというより若干イラッとさせられる
つぶらな瞳に魅せられ、ポチっとしたのだった。

そう、しいて言うなら、私のご褒美は、
ヴィンテージのテーブルウェアを買うことかな、と。
ポットやジャグなどの陶磁器、ホウロウ鍋など、
数千円からせいぜい2万円以下のものしか買わないので、
お金持ちな方からしたら微々たるものでしょうけど、
マグカップなぞすでにいくつも持っていて必要ではないのに、
加えて古いものなので、かんにゅう(釉薬のヒビ)やキズがあったりで
コンディションが必ずしも良くないかもしれないのに、
デザインで買ってしまう、まさしく私にとっては贅沢品だろう。

ちなみにこのブログのトップに写っている青い細長いホウロウ鍋は
ダンスクのベイキングパン。
1960〜70年、生産国はフランスでデザイナーはデンマーク人だそう。
パンとかミートローフに使うものだが、私はハンドタオル入れに使用。



同じくダンスクで黄色の平たいベイキングパンも持っていたりする。



ブログ著者の顔に使っているのは、スウェーデンのジィ・ガントフタというメーカーで、
アニタ・ニールンドというデザイナーによる、こしょう入れ。やはり'60年代のもの。

ついでだから他にもいくつかご紹介。

デンマークのロイヤルコペンハーゲン「バッカ」シリーズの花瓶。60年代。
古伊万里に影響受けているブランドゆえ、和の世界にもなじむ雰囲気。

左はイギリスT.Gグリーンのコーニッシュウェアのジャグ、
右はデンマークのLyngby(リュンビュー)のポット。

スウェーデンのロールストランド。今はイッタラの傘下にあるそうだ。

私は、ブランド自体にはあまり興味がない。
なので今も一つ一つの名前がパッとわからず、
器の裏を見たり元のサイトを見たりして書いている。
熱心なコレクターではなく、統一性もなく、
あくまで見た目で惹かれるものを時々買うだけだ。
今回、青いトラを買ったのは、どういうご褒美でなのか?
と問われると。
うーん。ないなあ、特に。
ビッグなことをしたわけでもなく、儲かってもおらず、
多忙で疲れているからでもなく。
欲しかったから、黙って買ってしまった。
つまり、男前ってことかー。
(ろーひと言わんといて! )

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