2013年5月4日土曜日

歌がつむぐ♪ 日本の地図

バタやんが死んじゃったねえ・・・
と、つぶやいても、応答してくれる人がなかなかまわりにいない。

♫ 赤いそ〜てぇ〜つぅの〜 とかさ、
♫ 波の背の背に〜 とかさ、
と一節歌ってみせたところで、ますます困惑されるのがオチである。
淋しいですな。
とはいえ、よく考えてみると、
バタやんの得意セリフ「オース!」をリアルで知っているかと言われれば、
私の中ではいかりや長介の「オイースッ!」のほうがリアルなのだった。
バタやんは好色だった、なぞというアダルト情報もなぜだか知ってはいるのだが、
「ねーねー知ってた? バタやんってさ〜」と、
一度でも誰かと噂し合った経験はないのだった。
なので、さっきからバタやんと馴れ馴れしくあだ名を
連呼していること自体どうなんだ。
新しい学年の1学期半ば頃、それまで一度もしゃべったことのなかった
クラスの男子が突然私のことをあだ名で呼びとめて
普通に話された時くらいの違和感があるのではないか。
というわけで、バタやんこと田端義夫氏のことを本当はよくわかっていない。
なぜギター位置があんなに高いのか、も。

けれども、私の年にしては、懐メロをよく知っているほうだと思う。
で、たまたまではあるのだが、懐メロ系の本のお仕事をいただきまして、
その知識を役立てることができました。
何事もムダにはならないものですなー。

こちら、4月発売の『歌がつむぐ♪ 日本の地図』。
出版元は学校の副読本の地図でおなじみの帝国書院さんです。



日本各地にゆかりのある歌謡曲・童謡唱歌・民謡などを集めたもので、
なんかちょっと表紙のビジュアルがすごいが、
私は巻頭8見開きを担当、鉄道ソングとか港・船にまつわる歌、
四季の歌等を選曲し、土地との関係性などを記事にしています。
得意とはいえ、いざ取りかかってみたら、ものすごく時間と労力がかかった。
なにせ、すべての歌謡曲や童謡唱歌からテーマごとに何十曲と
リストアップしなければならない。
例えば、「津軽海峡冬景色」のような、タイトルに土地名が出ていれば明白だが、
タイトルには出ていなくとも歌詞に出てくる歌も多いので、
1曲ごと歌詞を確認する必要がある。
また、歌詞にも出ていないけれども、実はこの土地にゆかりがある、
といった歌も多いので、そのエピソードと事実関係を調べる必要がある。
美空ひばりの「あの丘越えて」という歌では、
山の牧場としか歌っていないが、主題歌となった映画のロケ地がどこかを探す。
北軽井沢の浅間牧場だという噂もあり、
映像にはそれふうな景色が出てはいるが、
現地関係者に問い合わせても確証はとれなかった。
しかし映像には上高地のような景色も出ており、
実際に関係者に見てらったところ、間違いないとのお墨付きをもらい、
ようやくこれで1曲選定できる、といった具合だ。
この仕事をしていた時期、私は1日中、YouTubeなどを検索して
古い歌を見まくり聴きまくり歌いまくり(歌う必要はないけども)であった。


特にシニア世代に喜ばれる選曲になっているので(名曲CDつき)、
もうすぐ母の日、プレゼントにいかが。



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