一日の中で最も健全な空気に包まれている朝にかかってくる電話は
どうして不吉な予感がするのだろうか。
昔の黒電話に比べたら、電子メロディ音はそれほど怖くないけれど、
それでも、なぜか、ドキリとさせられる。
昨日の朝の電話は母からだった。
「あのね、お父さんが夕べ、救急車で運ばれて・・・」
普段と違う、ゆったりとおだやかな口調が、怖さを助長する。
次の言葉を聞くまでの1秒かそこらの間、
私は「死んだのか。ある日突然、こんなふうに親の死がやってくるのか」と思った。
ベタなドラマのワンシーンのようだった。
結局、命に関わる程ではなかった。
熱中症とはまた違う病状ではあるが、ある種そのようなもので、
体力が回復するまでの間、入院ということらしい。
入院するにあたり、関係者3人の電話番号を病院に登録する必要がある、
それで万が一、私のほうにかかってきてびっくりするといけないと思い知らせた、という。
もし連絡先の登録がなかったら、おそらく昨日の電話はなく、
退院後の報告だったに違いない。
うちは、そういう家である。
そのため、まだ病院には行ってない。
父の身の回りの世話は母が行っているので、
私は後方支援担当として、母のための食事をいろいろ作り、弁当にして届けた。
父用に、小さいブーケと、100円ショップで購入した花瓶代わりのグラスを母に託した。
大げさなこと、贅沢を嫌う父なので、あえてささやかにしている。
どういうわけか、ブーケをほどき始める母。
「何しているの? まさかここで花瓶に挿して持っていくんじゃないでしょうね?」
「えっ ? あ、これ、お父さんにあげるの?」
私は家に着いて開口一番、「これ、お父さんに」と言ったのだが
それが母の耳には聞こえていなかった。
しかし、母の日でもないのに、ましてやこんな時に、
実家にブーケを花瓶つきで持っていくことをなぜ不思議だと思わないのか。
病院から入院に必要な物リストを渡され、それに従って持って行ったのに、
父は「こんな物いらない」とフォークやら何やらをはねのけたと言う。
そのため、花なんぞ不要の極みと、母は無意識に感じていたのかもしれない。
来週また弁当を届ける日があるならば、母にも花を買っていくかな。
私には、そのくらいのことしかできない。
優しい言葉をかけることができない、娘というより無骨な息子のよう。
朝の電話がないことを密かに祈りつつ。
でも、いつの日か、そう遠くない日に、その朝はやってくるのだ。
2014年8月2日土曜日
2014年7月25日金曜日
フレンチトーストとお好み焼き
世の中の子供たちは夏休みに入ったこの頃。
私の朝の日課は、庭のブルーベリーを10粒程摘んで
ヨーグルトに入れて食べることである。
春に購入したブルーベリーの木 ↓ が、実ったのだ。
(秋だと言われていたがやっぱり夏じゃんか)
http://yumikowatanabe.blogspot.jp/2014/04/2014.html
市販に比べると小粒ではあるのだけれど、ちゃんと甘い。
気分は優雅な軽井沢の別荘ってな感じだが、
蚊に刺されるんである。
今朝も足首周辺を数カ所一気に攻められた。
(庭には虫除けグッズを置いているが効果なし)
O型・デブ・汗かき・高体温の人が蚊に刺されやすいと聞く。
しかし、A型・ガリガリ・汗かかないタイプの子供だった頃から
私はよく刺される。
今朝、刺された直後、薬を塗ろうと足に近づけたら、
まだ蚊がジュルジュル〜とすすっている最中だと気づき、
慌てて叩いたらべっとり血がついた。
自分の血だろうけれど、気色悪い。
私の場合、おそらく、蚊にやられていることに気づかない鈍さが
刺されやすさの原因なのだな。あるいは太ったからか。
ちなみに、蚊を見つけたら叩くのではなく、
手で風圧をかけて包み込むように覆うと、蚊は一瞬気絶するらしい、
そのスキにティッシュでつまむなりすれば汚れずに済むのだそうだ。
とはいえ、屋外ではそうもしていられんので、
虫除けスプレーをして出るしかない。
ブルーベリー摘みも一苦労であるな。
朝食、ベリー、といえば、
このところのパンケーキやフレンチトーストのオサレ朝食ブーム。
たっぷりのベリー類による化粧の施しがポイントなのだろう。
夏休み、フレンチトースト、というキーワードにすると、私には思い出がある。
小学5年の夏休み、私は自由研究の課題を「料理」にした。
2学期が始まり、各自が研究発表をする日。
私はフレンチトーストとミルクセーキをみんなの前で実演した。
その2品を選んだのは、海外の薫りのする、オサレな料理を披露したかったのだろう。
(注/オロナミンC使用のオロナミンセーキではない)
人前で解説しながら料理を作るのは難しい。
出来はそこそこという感じで満足のいくものではなかったと思う。
私の他にもう一人、料理を課題にした子がいた。
八百屋の娘で、小5にしてすでに子だくさんのおかみさんのような貫禄がある子だった。
彼女はお好み焼きを作った。
付け焼き刃ではない、こなれた手つきだった。
そして最も衝撃だったのは、トッピングに砕いたポテトチップスを加えたことだ。
私のフレンチトーストは、どこかのレシピ本をただ真似て作ったものである。
もちろんブルーベリーなんぞは当時存在せず、プレーンなタイプだ。
彼女のお好み焼きのその斬新さ、オリジナリティに私は圧倒された。
別に勝敗を競うものではなかったが、たまたま二人だけということもあり、
私の中では完全に白旗をふっていた。
元々、親しい友達ではなかったが、
彼女は中学に上がると、不良仲間に囲まれた女番長のような存在になり、
近寄りがたかった。
その後の行方は知らない。
本当の子だくさんの母となって、
オリジナルのお好み焼きを焼いているだろうか。
私の朝の日課は、庭のブルーベリーを10粒程摘んで
ヨーグルトに入れて食べることである。
春に購入したブルーベリーの木 ↓ が、実ったのだ。
(秋だと言われていたがやっぱり夏じゃんか)
http://yumikowatanabe.blogspot.jp/2014/04/2014.html
市販に比べると小粒ではあるのだけれど、ちゃんと甘い。
気分は優雅な軽井沢の別荘ってな感じだが、
蚊に刺されるんである。
今朝も足首周辺を数カ所一気に攻められた。
(庭には虫除けグッズを置いているが効果なし)
O型・デブ・汗かき・高体温の人が蚊に刺されやすいと聞く。
しかし、A型・ガリガリ・汗かかないタイプの子供だった頃から
私はよく刺される。
今朝、刺された直後、薬を塗ろうと足に近づけたら、
まだ蚊がジュルジュル〜とすすっている最中だと気づき、
慌てて叩いたらべっとり血がついた。
自分の血だろうけれど、気色悪い。
私の場合、おそらく、蚊にやられていることに気づかない鈍さが
刺されやすさの原因なのだな。あるいは太ったからか。
ちなみに、蚊を見つけたら叩くのではなく、
手で風圧をかけて包み込むように覆うと、蚊は一瞬気絶するらしい、
そのスキにティッシュでつまむなりすれば汚れずに済むのだそうだ。
とはいえ、屋外ではそうもしていられんので、
虫除けスプレーをして出るしかない。
ブルーベリー摘みも一苦労であるな。
朝食、ベリー、といえば、
このところのパンケーキやフレンチトーストのオサレ朝食ブーム。
たっぷりのベリー類による化粧の施しがポイントなのだろう。
夏休み、フレンチトースト、というキーワードにすると、私には思い出がある。
小学5年の夏休み、私は自由研究の課題を「料理」にした。
2学期が始まり、各自が研究発表をする日。
私はフレンチトーストとミルクセーキをみんなの前で実演した。
その2品を選んだのは、海外の薫りのする、オサレな料理を披露したかったのだろう。
(注/オロナミンC使用のオロナミンセーキではない)
人前で解説しながら料理を作るのは難しい。
出来はそこそこという感じで満足のいくものではなかったと思う。
私の他にもう一人、料理を課題にした子がいた。
八百屋の娘で、小5にしてすでに子だくさんのおかみさんのような貫禄がある子だった。
彼女はお好み焼きを作った。
付け焼き刃ではない、こなれた手つきだった。
そして最も衝撃だったのは、トッピングに砕いたポテトチップスを加えたことだ。
私のフレンチトーストは、どこかのレシピ本をただ真似て作ったものである。
もちろんブルーベリーなんぞは当時存在せず、プレーンなタイプだ。
彼女のお好み焼きのその斬新さ、オリジナリティに私は圧倒された。
別に勝敗を競うものではなかったが、たまたま二人だけということもあり、
私の中では完全に白旗をふっていた。
元々、親しい友達ではなかったが、
彼女は中学に上がると、不良仲間に囲まれた女番長のような存在になり、
近寄りがたかった。
その後の行方は知らない。
本当の子だくさんの母となって、
オリジナルのお好み焼きを焼いているだろうか。
2014年7月17日木曜日
めぐり逢わせのお弁当
インド映画『めぐり逢わせのお弁当』試写会に行ってきました。
以前に行った試写会も、やはりインド映画でお弁当をテーマにしたものだったけれど、
↓
http://yumikowatanabe.blogspot.jp/2013/05/blog-post_25.html
スタンリー〜は子供たちのお弁当物語であるのに対し、
今回の映画は大人の男女の物語である。
↓
http://www.lunchbox-movie.jp
これ、なかなかおもしろかった。
あらすじはHPをご覧いただければだいたいご想像つくと思う。
夫が冷たく、孤独を抱えている30代くらいの主婦。
妻を亡くし、早期定年退職を前にした孤独なサラリーマン(経理担当)の男。
誤配送された弁当を介して手紙をやりとりするようになる。
映画のパンフや告知ビデオ等では
「誤配送の確率はたったの600万個にひとつ」をキャッチフレーズに
奇跡の出会いを強調しているけれど、そこははっきり言ってどうでもいい。
むしろそこを強調されると、現実にはあり得ないんじゃんと興ざめする。
単に男女の密やかな恋愛沙汰、情事の物語というのではない。
手紙をやりとりするなかで、より一層、孤独な自分を見つめ直すようになる。
それがいいのだ。
例えば、いよいよ実際に会おうとなった時、
男は自分の加齢臭にふと気づき、会うのをためらう。
待ち合わせのランチの店には行くのだが、
ソワソワとして男を待つ、まだ若く美しい主婦を遠くから見て、声をかけずに終わる。
意を決して店にでかけるまで、
主婦が映る場面のほとんどは、キッチンで料理をしているか、
洗濯機の前で夫の洗濯物の匂いをかいで浮気を確信しているか、
夫と互いに背を向けて寝るベッドの上か、
ダイニングテーブルで手紙を見ているか、だ。
一方、男のほうは、会社のデスクか、昼飯を食べるテーブルか、
通勤の満員電車、そして一人暮らしのマンションでタバコを吸うベランダ。
その小さな世界で、メールと異なり1日1通しかやりとりのできない手紙に
書かれた言葉を反芻するようにして、これまでの人生とこれからや、
自分の性格について考える。
いろんなことを、変えてしまいたいような、でも変えられないような。
そうした心境を丁寧に描いているのが良かったのと。
料理も興味深い。個別に入れたおかずをタワー式にセットするお弁当箱。
食べる時は1枚のプレートにおかず各種を取り出して混ぜながら食べるのが、
いかにもインドらしい。
『SPICE CAFEのスパイス料理』にも載せているチャパティ、
これをガスコンロに直置きしてプクーッと焼くシーンがある。
私は本のレシピを全品試作した際、ほとんどが問題なくできたのだが、
このチャパティ(とインド式フライドオニオン)だけは、
なんとか及第点か?という感じで、納得のゆくものはできなかった。
映画では、真ん中が見事に膨らんでいたが、
私が作るとどうもイマイチなのだ(忘れていた悔しさ再び。また挑戦するぞ!)
2人以外にこの映画でいい味を出しているのが、
主婦が住むマンションの上階に住んでいるおばさんと、
男の部下(退職した後を引き継ぐ若者)だ。
おばさんはいつもキッチンの窓辺から聞こえる声だけで姿は見えない。
主婦が料理をしていると、その匂いで足りないスパイスを言い当て、
適当な量を鍋に入れようとすると、まるでそれを見透かすかのように、
正しい量をアドバイスしたり。
部下はドジでお調子者で、男が食べている弁当を分けてもらうなど厚かましく、
イラッとさせる存在なのだが、満員電車の中でアタッシュケースを開き、
そのケースの中で野菜をみじん切りにするとか、ちょいちょい笑わせてくれる。
男も最初は毛嫌いしているが、少しずつ心を許していくのである。
8月9日より、シネスイッチ銀座などで公開だそうです。
2014年7月3日木曜日
タマス・ウェルズ
先日お伝えした、『SPICE CAFEのスパイス料理』のイベント、
おかげさまでcookcoopのほうは申し込みが定員に達して
キャンセル待ちの状態だそうです。
http://cookcoopstudio.doorkeeper.jp/events/12804
代官山蔦屋のほうは、こんな感じでフェアのコーナーを設けていただきました。
こちらのイベントはまだ募集中だと思います。
http://tsite.jp/daikanyama/event/003931.html
と、表題とまったく関係のない宣伝をしたところで。
先日、タマス・ウェルズのライヴに行ってきました。
以前に行った↓ギジェルモ・リソットのライヴと同じ教会で行われる予定だったけれど、
http://yumikowatanabe.blogspot.jp/2013/06/guillermo-rizzoto.html
周辺から騒音の苦情が出て、ここではもう音楽ライヴを行えなくなったらしい。
それで、結局、神谷町の光明寺というところになった。
キリストから仏教に改宗か。
(次はモスクか、とMCでタマスさんもゆーとりました)
本堂の仏像をバックにして(観客からすれば正面に見据え)、
彼&メンバー3人は靴下の状態で歌と演奏を行い、
観客も同様に靴を脱いでカーペットの上に直座り。
妙な世界観でございました。
あ、タマス・ウェルズって、ご存じですかね?
もっとメジャーになってもいいと思うのだけど。
生で聴いたのは初めてだったが、ホントにいい声だった。
http://republik.jp/archives/1406
とっても良かったのだけれど、後半、尻の痛さには参った。
座布団していないと、あんなにも痛いとは知らなんだ。
床ずれの恐ろしさを垣間見た気がした。
加えて、どういうわけかワタクシはタマスさんの立ち位置の目の前に座ってしまい、
ずっと下から見上げるという状態。
寺のライヴはまさに苦行なのでありました。
タマスさんは地味なチェックのシャツを着ていた。
バンドのメンバーの一人も同じくチェックのシャツで背中を丸めて暗かった。
メジャーになっていないのはこのあたりの華のなさが要因か。
ちなみに私もタマスさんと似たようなチェックのシャツを着ていた。
だから何だということはない。
2014年6月26日木曜日
エロイフルーツ
昨夜は、スペインから来ている友人たちと
新宿三丁目の立ち飲み屋で一杯飲んできた。
もう少し正確に言うと、以前、スペイン取材でお世話になった、
フードコーディネーターのAさんという人がいて、
彼女はアメリカ系なのだがバルセロナを拠点にしており、
2〜3年に1度くらいの頻度で日本のガストロノミックツアーを企画し、
シェフなど料理関係の人たちを引き連れてやって来る。
築地市場や合羽橋、料亭や料理学校で和食のテクニック講座など
盛りだくさんな内容で、昨夜は言わばB級Izakaya体験である。
メンバーは私や他の日本人関係者も入れて全部で10人ほど。
2年前の冬に来た時には、合羽橋と浅草巡り&ウナギ屋でのランチに同行した。
その時のメンバーの一人が今回も参加していた。
西郷隆盛である。いや、武蔵丸か。
とにかくその二人を想像してもらえればほぼ間違いない、という人である。
西郷は新たな仲間を引き連れており、
その仲間も外国人力士の誰かに似ている(こちらはざっくりな紹介ですみません)。
西郷と力士は、その見事な太鼓腹に、
豚の串焼き&ビールをするするとおさめていく。
このままエンドレスに食べ続けられるように見えた。
私は、自分のスペイン語能力が相当に落ちていることが情けなかった。
小学3年くらいのレベルが幼稚園まで退化している。
このところ、まともに勉強していなかったら、このザマである。
特に、聞き取りが苦手だ。
質問されているのに気付かず、フンフンとわかったふうにうなずき、
相手から訝しがられる。
女性の参加者がいた。
マドリードにある青果卸会社のゼネラルマネージャーとのこと。
名刺交換をすると、今回の旅のためにこしらえたのか、日本語版になっていた。
こ、これは!!
という私の表情をすかさず察した彼女は言った。
「日本でこの名刺を出すと、みんな爆笑するのよ」
社長さんの名字がエロイさんというらしい。
すでに“エロイ”の意味は日本人から聞いてわかっているとのこと。
スペイン語だとerótico(エロティコ)となり、eloyとは相当に違ってピンとこないのだろう。
日本ではエロティコ的な意味だとは知ったけれど、“エロイ”という言葉は
具体的にどんなシチュエーションでどう使うのか?と
彼女はまじめな顔で私に質問をぶつけてきた。
・・・・む、難しい。
そもそも“エロチック”という言葉自体、普段使ったことがないし、
“セクシー”と“エロイ”はどう使い分けるのだろうか。
“エロイ”というのは、淫らなとかいやらしいというニュアンスが強いのだろうな、たぶん。
しかし書き方が “エロい”だったら完全にアウトだが、
“エロイ”なので、一見そっちの意味とも思わない人もいるのではないか・・・
いや、むしろいっそのこと “エロい”で通したら日本で成功するかもしれない、
名刺の下に書かれたコピーは“エロいフルーツ、エロい人”にして。
フルーツってどこかエロチックなものだし。
(と、使ってみた エロチック。少なくともフルーツにはセクシーとは言わないよな)
でもそんな説明をスペイン語ではとてもできそうにないし。
などと、私は串焼きを食べながら、
近所の歌舞伎町に興味津々で何か卑猥なことを言ってゲラゲラ笑っている
西郷どんを眺めつつ(これぞまさしくエロいですと指し示せばよかったか?)、
エロいとはなんぞや、をあれこれ考えていたのでありました。
ところで、私はAさんに、↓こちらをお土産にあげたら、とても喜んでくれた。
http://www.claskashop.com/shopdetail/000000001399/038/X/page1/order/
で、私は彼女からこれをもらった。
「マニュアルシンキング」という商品だ。
http://manualthinking.com/ja/
折りたためるシートマップと、貼ったりはがしたりできる各種サイズのシールのキットで、
何かのアイデアやプロジェクトを図形化して整理するツールですってよ。
日本でもオンラインストアで購入可能。
とりあえずアタシは、エロのマップを作成してみるか。
それって、ケーシー高峰じゃないか。
新宿三丁目の立ち飲み屋で一杯飲んできた。
もう少し正確に言うと、以前、スペイン取材でお世話になった、
フードコーディネーターのAさんという人がいて、
彼女はアメリカ系なのだがバルセロナを拠点にしており、
2〜3年に1度くらいの頻度で日本のガストロノミックツアーを企画し、
シェフなど料理関係の人たちを引き連れてやって来る。
築地市場や合羽橋、料亭や料理学校で和食のテクニック講座など
盛りだくさんな内容で、昨夜は言わばB級Izakaya体験である。
メンバーは私や他の日本人関係者も入れて全部で10人ほど。
2年前の冬に来た時には、合羽橋と浅草巡り&ウナギ屋でのランチに同行した。
その時のメンバーの一人が今回も参加していた。
西郷隆盛である。いや、武蔵丸か。
とにかくその二人を想像してもらえればほぼ間違いない、という人である。
西郷は新たな仲間を引き連れており、
その仲間も外国人力士の誰かに似ている(こちらはざっくりな紹介ですみません)。
西郷と力士は、その見事な太鼓腹に、
豚の串焼き&ビールをするするとおさめていく。
このままエンドレスに食べ続けられるように見えた。
私は、自分のスペイン語能力が相当に落ちていることが情けなかった。
小学3年くらいのレベルが幼稚園まで退化している。
このところ、まともに勉強していなかったら、このザマである。
特に、聞き取りが苦手だ。
質問されているのに気付かず、フンフンとわかったふうにうなずき、
相手から訝しがられる。
女性の参加者がいた。
マドリードにある青果卸会社のゼネラルマネージャーとのこと。
名刺交換をすると、今回の旅のためにこしらえたのか、日本語版になっていた。
こ、これは!!
という私の表情をすかさず察した彼女は言った。
「日本でこの名刺を出すと、みんな爆笑するのよ」
社長さんの名字がエロイさんというらしい。
すでに“エロイ”の意味は日本人から聞いてわかっているとのこと。
スペイン語だとerótico(エロティコ)となり、eloyとは相当に違ってピンとこないのだろう。
日本ではエロティコ的な意味だとは知ったけれど、“エロイ”という言葉は
具体的にどんなシチュエーションでどう使うのか?と
彼女はまじめな顔で私に質問をぶつけてきた。
・・・・む、難しい。
そもそも“エロチック”という言葉自体、普段使ったことがないし、
“セクシー”と“エロイ”はどう使い分けるのだろうか。
“エロイ”というのは、淫らなとかいやらしいというニュアンスが強いのだろうな、たぶん。
しかし書き方が “エロい”だったら完全にアウトだが、
“エロイ”なので、一見そっちの意味とも思わない人もいるのではないか・・・
いや、むしろいっそのこと “エロい”で通したら日本で成功するかもしれない、
名刺の下に書かれたコピーは“エロいフルーツ、エロい人”にして。
フルーツってどこかエロチックなものだし。
(と、使ってみた エロチック。少なくともフルーツにはセクシーとは言わないよな)
でもそんな説明をスペイン語ではとてもできそうにないし。
などと、私は串焼きを食べながら、
近所の歌舞伎町に興味津々で何か卑猥なことを言ってゲラゲラ笑っている
西郷どんを眺めつつ(これぞまさしくエロいですと指し示せばよかったか?)、
エロいとはなんぞや、をあれこれ考えていたのでありました。
ところで、私はAさんに、↓こちらをお土産にあげたら、とても喜んでくれた。
http://www.claskashop.com/shopdetail/000000001399/038/X/page1/order/
で、私は彼女からこれをもらった。
「マニュアルシンキング」という商品だ。
http://manualthinking.com/ja/
折りたためるシートマップと、貼ったりはがしたりできる各種サイズのシールのキットで、
何かのアイデアやプロジェクトを図形化して整理するツールですってよ。
日本でもオンラインストアで購入可能。
とりあえずアタシは、エロのマップを作成してみるか。
それって、ケーシー高峰じゃないか。
2014年6月20日金曜日
SPICE CAFEのスパイス料理 完成!!
ちょうど2年前の今頃、TBS系の深夜番組「Asian Ace」で、
押上のスパイス料理店「SPICE CAFE」の伊藤一城シェフが
カレー対決で勝利しているのを見た。
東京スカイツリーが開業して間もない頃でもある。
行ってみたいなあと思っていたら、仕事関係の知人から
「ビリヤニの美味しい店があるから一緒に行きましょう」とのお誘い。
それが偶然にもSPICE CAFEだったのであーる。
これは何かご縁があるような気がする。
あるいは、ないのかもしれないけれど、
あると思い込むことで、何かしら結果がついてくる気がする。
私はシェフに出版の話を持ちかけた。
そして本日、その結果が形となりました。
『SPICE CAFEのスパイス料理』(アノニマ・スタジオ刊)。
南インド料理がベースですが、
いかにもインドインドしていないのがこの本の特徴。
例えば、1つのスパイスで、単体の野菜を使って10分でできる料理とか、
レンコンや山イモなど親しみのある和素材がスパイス味に変身、
保存がきくインディアンピクルスなど、
気軽に作れる日々のおかずが盛りだくさん。
カレーは、いつもお店で提供しているものを家庭で作れる量の配合にアレンジ。
スパイスを使っていないデザート(こちらも、いつものお店の味)などなど。
伊藤シェフは、サラリーマンを辞め、
3年半かけて世界48カ国を旅した経験の持ち主。
さまざまな料理との出会いの中、
特に南インドのスパイス料理に衝撃を受けて自分の料理店を開くことを決意、
帰国後、数年のレストラン修業を経て、
実家が所有していた昭和35年築の木造アパートを自分の手でリノベーションし、
まだスカイツリーの影も形ない2003年に開業。
駅から徒歩15分の立地ながら、口コミで予約の取りにくい人気店に。
毎年2月は1カ月店を閉めて、インドへ料理修業に行く。
・・・といった興味深いお話はシェフのエッセイで収録してあります。
発売は7月3日、早いところならば1日くらいには並ぶかもしれません。
どーかひとつ、お買い上げのほどよろしくお願い申し上げます。
それから、7月7日の夜はcookcoop(千代田区紀尾井町)で伊藤シェフによる料理講習会、
15日は代官山TSUTAYAにて、シェフと東京カリ〜番長 水野仁輔氏の
トークイベント(参加条件として同店での本購入が必要です)が決定しました。
トークイベント(参加条件として同店での本購入が必要です)が決定しました。
それぞれのwebサイトに近日アップされるので(現在はまだです)、
こちらもぜひ参加をお待ちしております。
どちらも当日、私も行く予定です。
cookcoop
http://cookcoop.com
代官山TSUTAYA
http://tsite.jp/daikanyama/event/#date=2014/7
2014年6月12日木曜日
シェフ103号発売!!
『シェフ103号』夏号、本日完成です!
書店売りは6月25日です。
直販は本日より承りますので、よろしくお願いします!!
特集「シェフの食材帖」
どんな食材を求め、どのように入手し、どう生かしているのか。
GINZA TOTOKI、TSU・SHI・MI、プレヴナンスに徹底取材しました。
この他、久しぶりのコート・ドール登場です!
そして、ヴァンサン、ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野、ライラ、
ロドラント ミノルナキジン、ブーケ・ド・フランス、アルシミスト、
レストラン ラ フィネス、ビストロ みや乃、レストラン ピジョン、
ビストロシュウ、アヴォロンテ、ランベリー ビス、
レザントレ コウジイガラシ オゥ レギューム、マルノワ、
ブラッセリー ラルドワーズ、Ushimaru、ヒカリヤ ニシ、
スモールワンダーランド、フィリップ・ミル氏、浜田統之氏、
ドミニク・コルビ氏を掲載しています。
ご協力ありがとうございました。
今回は私も久しぶりに取材現場に出まして、
GINZA TOTOKI、TSU・SHI・MI、レストラン ラ フィネス、ランベリー ビスを
担当しております。
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